株式会社ファーストリテイリング/ユニクロ
株式会社ユニクロ
新店チーム リーダー 小林 孝丞



kp_uniqlo_kobayashi0http://www.fastretailing.com/jp/

2002年3月に新卒入社後、2003年9月店長昇格。その後、数店舗で店長を経験後、スーパーバイザーに。2007年から東京本部営業支援統括部新店チームにて、ユニクロの新規出店の企画段階からオープンまでの全業務をリードする。2009年3月から同チームリーダーに任命され現在に至る。

本気でやりたい人には、常に門戸が開かれている会社がファーストリテイリングです


社会人になったら、「完全実力主義」の会社で「本気で勝負したい」と考えていました

kp_uniqlo_kobayashi1

Q:小林さんは、2002年に新卒でファーストリテイリング(以下FR)に入社され、現在30歳でいらっしゃいます。就職活動をされていたのは、就職氷河期と呼ばれていた最後の頃ですね。
FRへの入社を決めたのは、どんなことがきっかけだったのですか?

小林氏(以下:K):はっきり言って、もともとFRに入りたい!と決めて就職活動をしていたわけではありませんでした。選考を受けていくうちにいつの間にか、「ここしかない」と思うようになっていて、他にも選考中の会社があったのですが、内定が出た時点で活動をやめました。

Q:最初からFRを目指していたわけではなく?

K:はい。でも、就職活動中に知ったFRの「完全実力主義」という会社方針に魅かれました。僕は、高校も大学も、あまり勉強が得意という方ではありませんでした。勉強よりも趣味や遊びに忙しくて…(笑)そういう学生生活を送っていたにもかかわらず、社会人になったときに、同じスタートラインに立ちたいという我儘な気持ちを持っていました。
「完全実力主義」の会社であれば、学生時代まで特にこれといった強みがあるわけではなかった自分でも、他の人と同じスタートラインに立ち、自分の入社後の努力次第では勝負できるのでは…と思っていました。



kp_uniqlo_kobayashi2

Q:入社されてから、同期の中でもかなり早くステップアップされている小林さんですが、スタートから順調だったのですか。

K:いえいえ。入社後は苦労と挫折の連続で、当初は上司や周りの方から叱られてばかりでした。研修に行っても、まずは社会人の基本である身だしなみからなっておらず、与えられた課題もこなすことがなかなかできず、ということで悪い意味で最も目立っていたと思います。本当に、よく叱られていましたからね。

Q:そんなに叱られて、落ち込んだり、頭にきてやめようとは思ったりはしなかったのですか?

K:それは、なかったですね。それよりも、社会ってこういうものなのかと、初めて気がつきました。(笑)研修の中での課題を達成できたのは、結局同期の中でも最後でしたが、覚えられた時は、すごく褒められて。(笑)研修が終わる頃には、おもしろい会社だと思っていました。
なんていうんでしょうか。こんな歳になって、初めて真面目に怒られて、初めて真面目に褒められたんですよね。熱い気持ちをもった会社だなと感じました。
研修後、最初に着任したのが広島の店舗だったのですが、研修中に態度が悪かった僕のことを「出て行け!」と怒鳴った研修の担当上司が、「小林君が、ちゃんとやっているのか見にきた。」と先回りして待っていてびっくりしました。本当に人に対して熱くていい会社だなと感動しました。研修後は、なんだか目が覚めたような感覚で、必死に働きました。あまり努力しなかった学生時代とは打って変わって仕事に没頭し、自分ってこんなに努力できるものなのかとも思ったりしました。


人から言われたからといって何も疑問を持たずやるのは仕事ではない。なぜそれをやるのか考えてから仕事をしろと上司から徹底的に教えられました

kp_uniqlo_kobayashi3

Q:店舗に配属になり、仕事はおもしろかったですか。

K:おもしろかったですね。レジの使い方やフィッティングのオペレーションなど店舗運営の基本を一から覚える事もおもしろかったですし、お客様と直接、接する中で求められていることをどう応えようかと考えることもおもしろかったです。何もかもが新鮮というか。
でも、一番印象に残っていて、この会社、おもしろいぞ!と感じたのは、最初に配属された店舗の店長から教えられたことでした。その上司は、言われたことをそのままやると、すごく叱られました。人から言われたからといって何も疑問を持たずやるのは仕事ではない。なぜそれをやるのか考えてから仕事をしろと徹底的に教えられました。

Q:その後、順調に店長に昇進されたのですね。

K:そうですね。1年半で、最初の目標であった店長になることができました。
それからが大変でした。学生時代、サッカー部などで、キャプテンも経験し、人をまとめていくことはやってきたつもりでしたが、部活やサークルと仕事とは、人をまとめるという意味がまったく違うことを学びました。また、大きな売上げ獲得責任。責任の大きさに正直、怖いなと思ったこともありました。



kp_uniqlo_kobayashi4

Q:そのあと店長を何店舗か経験され、評価され、同期でも、速いスピードでSVに昇進されました。すごいですね。

K:いえいえ。SVになってから、挫折も経験しました。店長時代に全国売上No.1とか、CS賞とかさまざまな賞を獲得し、ちょっと天狗になってしまったんですね。でも、SVは、全て店長を通じてお店を動かさなければいけない。
正直、なんで、こんなことができないのかなと思うことが多かったんです。
そういうわけで、自分は、SVに向いてないのかなと。
とても行き詰っていました。今考えると、SVという仕事は、全社視点、個店視点、両方の視点を持つことが必要な仕事だと思うんです。その必要なことを、自分は、持てていなかったと思います。引出しが多くないと通用しない仕事。それがSVだと思うんですが、その引出しが自分は少なかった。その時代にうまくいかない経験をしたから、当時はいろいろ考えました。そのころのことは現在自分が仕事をする上で、とても参考になっています。あの苦しんだ時代がなかったら、今の自分はないと思います。

Q:SVを経験され、現在の新店チームのリーダーという新しいお店の企画から開店までをマネジメントしていくプロジェクトチームのリーダーでいらっしゃいますが、いかがですか?
K:この仕事は、常に最先端の情報が入ってくる仕事で、また、業務の幅が広い仕事です。お店を開店するまでの間に必要なこと、商品在庫計画などは当然のことながら、販促計画から、店舗設計図面の改善まで、さまざまな業務ができる環境です。
プロジェクトマネジャーなんですね。新しいものを一早く知ることや創造することが好きな自分には、とてもやりがいのある仕事です。


開拓者になりたいですね。まだ、ユニクロが出店していない国への出店

kp_uniqlo_kobayashi5

Q:これから、やりたいことや目標などは、ありますか?

K:FRは、「完全実力主義」「公明正大」「公平」な会社です。入社する前にも会社説明会でそのように謳われていましたが、スローガンだけで終わる会社が多い中、入社前に聞いた話と実際に入ってみてからの現実にブレはありませんでした。
これまでのキャリアの中で、高く評価されたことも、逆に全く評価されなかったこともありましたが、すべて納得できました。

だから頑張れるんだと思います。やりたいと思えばなんでもできる会社なんですよ。
やりたいといえば、やらせてもらえる。すごいことですよね。もちろん、評価されるための努力があってのことですが。
本気でやりたい人には、門戸が開かれているんです。事実、自分に近い先輩達が、次々に海外に行って活躍しています。事実が目の前にあるということがやる気にもつながりますよね。自分もなるべく早く海外に出たいとも思っています。

Qなぜ、海外に行きたいと?

K:もっともっと自分自身の幅を広げたいんだと思います。すでに、新店リーダーとして海外の開店プロジェクトに携わっていますが、経験してみてわかったのは、意外と世界って近いなと。だったら、若いうちから経験してみたいなと。
開拓者になりたいですね。まだ、ユニクロが出店していない国への出店。



kp_uniqlo_kobayashi6

Q:その仕事をするために、今の小林さんに何が足りないと思いますか?

K:まずは、今の仕事の質を上げなければいけないと思っています。
それと、開店プロジェクトのトップとして、「この店をこういう店にしたい!」という思いが強くないとできないと思います。その強い思いが、まだまだ自分は不足しているなと。

Q:FRに入社してよかったと思いますか?

K:本当によかったと思っています。
いろんな仕事、チャンスがある。世界に出るチャンスもある。
入社できたのは感謝の気持ちでいっぱいです。こんな自分をありがとうございます!という気持ちです。(笑)
この会社に入り、強みを伸ばしてもらい、弱みも引き上げてもらえたと思っています。
人の上に立ちたいという思いはない自分ですが、自分で決済できる立場でいたいと思っています。

Q:最後に、小林さんにとって、仕事とは?

K:そうですね。仕事は自己成長の場だと思います。
FRに入社し、この仕事を通じて、毎日成長していると感じることができています。
いつまでも成長し続ける自分でありたいと思います。



日時:2009年8月19日(水)
形式:株式会社ユニクロ 小林氏・スピリッツ 河野 対談