力の源グローバルホールディングス
アジア・オセアニア事業本部長
星崎剛士



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大手レジャー・アミューズメント系企業に新卒で入社し、店舗運営、本部・部門人事の経験を積む。その後、米国に渡りMBA(経営学修士)を取得。帰国後に、中小企業向けのコンサルティングに従事し、飲食系デリバリー事業の支援等に携わる。飲食業をもっと勉強したいとの想いから、株式会社力の源カンパニーに入社。




●飲食業で働く人の心意気に触れて生まれた、働く人に多くの成長機会を提供したいという想い。そのために、飲食業をもっと勉強したいと考えました

新卒で入社したレジャー・アミューズメント系企業に7年ほど勤務した後、MBA(経営学修士)取得のために、米国に渡りました。米国で仕事をすることも考えていたのですが、当時は、リーマンショック後の時期で、会社経営をしていた父をサポートしたいという想いもあったので、日本に戻ってきました。

帰国後は、中小企業向けのコンサルティングを行っていたのですが、15店舗ほどの飲食系デリバリー事業を展開する企業の経営立て直しに携わる機会を得ました。その企業は経営状態がかなり悪化していたのですが、そんな状況でも店舗スタッフは、自分の見えている世界の中で様々なことを考えながら、必死に働いていました。「僕はこのブランドが好きだから、なんとか頑張りたいです」と言う姿を見て、「飲食業界には、こういう人たちがたくさんいるのだな」と、すごく腑に落ちた部分があったのですね。一生懸命に、ピュアに頑張っている人たちを後押しできる業界であるべきだし、そんな人たちにもっと成長の機会を与えることができたら、どんなにいいだろうと、その時感じましたね。

そこで、飲食業をもっと勉強したいと考えていた時に、当社の会長兼CEOの河原の本と出会いました。6冊くらい読んだ中で、河原の言葉に共感、共鳴する部分がたくさんあり、「こんな人の下で、飲食業や商売を勉強してみたい」という想いから入社を決めました。

会社のキーワードは、社名そのものですが、「力の源」=「エネルギー」なんですよね。エネルギーを増やすためには、成長も重要な要素です。そして、エネルギーの在り方が創業の精神にもある「笑顔」と「ありがとう」になる。企業理念『変わらないために変り続ける』、創業の精神『私たちは、常に新しい価値を創造していく集団でありたい。創造した価値を、人類最高のコミュニケーションの源である「笑顔」と「ありがとう」とともに世界中に伝えていく』も自分の中で自然に、咀嚼することができました。

今でも、企業理念は、とても大切な言葉だと思っています。人間は変わらない方が、実は、楽ですよね。でも、高い目標の達成に向かって試行錯誤している状況でこそ初めて、本当は気分が良く、ハッピーでもあるものです。自分の持っている可能性を広げ続けるために、また、自分自身と周りの人のエネルギー源であり続けるために、チャレンジをし続けるというのは、変らない部分です。しかし、そのためには、成長をしながら、変りつづけていく必要があります。入社をして、今に至っても、この理念は、会社の中でまさに生きていると感じますね。成長がドライバーとなっているこの会社で、ずっと挑戦を続けながら、自分たちを変えていき、さらにエネルギー源をもっともっと大きくしていきたいです。



●目指すは、日本発のグローバルNo.1飲食企業。各国への店舗出店による横展開と、グローバル飲食業のビジネスモデルの確立を進めていきたい

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今後の方向性でいうと、日本発のグローバルNo.1飲食企業を目指す中で、まず1つ目として、グローバルでの横展開の広がりがあります。2014年中に、インドネシア、フィリピン、タイ、ロンドンに出店予定です。今後は、ロンドンを起点に欧州へ、また米国でもN.Y.の2店舗から西海外へと進出を進め、2020年に海外で200店舗の出店を目指しています。

 そして、縦の展開でいえば、今は飲食店舗をメインに事業を展開していますが、飲食業のバリューチェーンを踏まえれば、例えば材料という観点からも、もっと食い込んでいくことが可能です。既に、「くしふるの大地」という農業法人も設立していますが、単純に扱っている食材がどのように作られているかを知るという面とビジネスの川上から関わっていくという発想の2つの考えがあっての取り組みです。

当社のグローバル出店は独資のパターンと現地企業と合弁会社を設立するパターンの2つですが、現地に製麺やスープの工場を持つことで、合弁会社との取り組みでも、さらにビジネスの機会を作っていくこともできるでしょう。また、グローバル展開を進めていく中で、「麺やスープを作ってくれないか」と他社さんからお声掛けいただくこともあります。将来的には、「博多 一風堂」も一つのクライアントという位置づけで、日本発の様々な飲食業の海外進出サポートも行っていきたいですね。それによって、「日本食と日本文化を伝えていく」ことが、真の意味で実現できると思っています。





●2020年までに海外で200店舗の出店、売上高300億へ
想いを共にしてくれる方とさらなる挑戦を目指せる環境を作っていきたい

アジア・オセアニア事業の責任者として、2020年までに海外で200店舗の出店を進め、300億円程度の売上を実現することを目指しています。直営店舗は、現在6店舗ですが、50店舗にはしていきたい。そして、この事業の実現に想いを共にしてくれる方とさらなる挑戦を目指せる体制を作っていきたいですね。

以前、河原が「海外に広がるとてつもなく大きなチャンスを、若い人たちに掴んで欲しい」と話してくれました。「会社や社長のためではなくて、自分のために、自分の可能性のために、限界までチャレンジする体験をしてほしい」というメッセージに、私は胸を打たれたのですね。企業ですから当然、会社の目標はあるのですが、その達成を目指す中で、個人の目標も叶っている状態は、私自身が目指したい姿でもあります。

 実際に海外に出ていったメンバーを見ていると、適応能力が高く、商売人としても研ぎ澄まされていきます。ブランドも何もないところに放り込まれて、成功しないといけない、一風堂のブランドを守らないといけないというプレッシャーはあります。しかし、大変ありがたいことにこれまで順調に展開しているN.Y.の店舗を超えていこうという気概をもってそれぞれのメンバーが、それぞれの場所で挑戦を進めています。

 とはいえ、海外での取り組みは、なかなか一筋縄ではいかないものです。日本食らしい日本食が受け入れられるというよりも、「いかにローカライズしていくか」が、重要なポイントだと考えています。例えば、中国の方は、ラーメンのスープが塩辛いとおっしゃるのですが、日本人にとったら中華料理の小菜(野菜炒めなど)の方がよほど塩辛く感じます。これは、一概に塩度が何%かという話ではないのですね。中華料理では、スープは塩辛くない物という前提があるからこそ、先ほどのようなコメントが出てくるのです。その国の文化がどのような成り立ちで、スープがどのような位置づけなのかという発想を知らないと、ただ、ラーメンを出しても受け入れてもらえません。食は文化ですから、各国の文化やそこで食べられている物を知って、そこから組み立てることは大切にしていきたいですね。

 クールジャパン戦略、2020年の東京オリンピックもありますし、2015年のミラノ万博は食がテーマとなっています。とある調査では、2018年にはグローバルで日本食市場が3倍以上になるとも言われています。このような時流もしっかり捉えながら、今後の展開も進めていきたいですね。

世界で、食で、勝負したいという夢のある方に、生き残るためにはどうしたら良いかを必死に考えて、形にしていける環境はもっと作っていきたいです。100%自責で考えながら、客観的な視点を持てる人が集まると、やはり大きな目標にも、楽しみながら向かっていけるのではないでしょうか。さらに、世界で挑戦した人が日本に戻ってきた時に、さらなる大きな勝負ができる、そんな場を作っていきたいです。